ヤマセミ(ブッポウソウ目カワセミ科)山翡翠
Megaceryle(メガケリュレ ヤマセミ属 megalos大きな-ceryleまだら)
lugubris(ルグブリス 悲しげな(鳴声))

Crested(冠羽のある) Kingfisher(カワセミ類)     L37.5cm
奈良県レッドリスト 希少種

アフガニスタン北東部からヒマラヤ・タイ北西部・ビルマ・ベトナム中部・中国南部に分布。
日本では、留鳥または漂鳥として離島を除き北海道から九州に分布し、山地の谷や渓流、湖沼などに生息する。冬には低山の河川や海岸近くで見られ、九州では海岸部でよく見られる。切り立った断崖に横穴を掘って営巣する。水辺の横枝、岩などにとまって魚をねらい、時には停空飛翔してから、水中に急降下して魚をとる。
日本には本州以南に亜種ヤマセミC.l.lugubrisが、北海道に亜種エゾヤマセミC.l.lpallidaが棲息する。エゾヤマセミはヤマセミに比しやや大型で、羽に白い部分が多く、全体的に白っぽく見える。
【声】「キャラッ、キャラッ」「ケレッ、ケレッ」と鳴く。

【名の由来】“ヤマ”は山中に生息すること、“セミ”は古名の“ソビ”から“セビ⇒セミ”に変化。
○江戸時代に「タケリ」「カブトテウ」などと呼ばれ、「ヤマセミ」の名は多くはアカショウビン・ヤマショウビンに用いられていた。明治の鳥類目録には「カブトドリ」「カノコドリ」「カハンチョウ」の名が、その後「カワチョウ」「ヤマセミ」となり、昭和になって「ヤマセミ」に統一された。異名;「カノコショウビ」「カハテウ」「ヤマカワセミ」

2010/06/29   奈良  
日本産カワセミ類では最大。
成鳥;頭部や背から尾、翼上面は白と黒の鹿の子模様で、頭の羽は長く、冠羽状になっている。嘴と足は灰黒色で、先端とした嘴基部が白っぽい。
♂;顎線と胸に橙褐色の羽が混じり、下雨覆は白い。
♀;顎線と胸の橙褐色の羽はなく、下雨覆は橙褐色。
2004/12/07 奈良  ♂ 2004/12/05  奈良  ♂
♂は顎線と胸に錆び色の部分がある
2010/06/29  奈良  幼鳥 2010/06/29  奈良