ヤブサメ(スズメ目ウグイス科)藪鮫
Urosphena(ウロスペナ ヤブサメ属 oura尾羽-sphenoeides楔形)
squameiceps(スクゥアメイケプス squameus鱗状斑のkephale頭)

Asian(アジアの) Stubtail(鉛筆の使い残し-短い-尾)     L10.5cm

ウスリー・中国東北部・朝鮮半島・サハリンで繁殖し、冬季は台湾・中国南部・インドシナ北部・ビルマへ渡る。
日本では、夏鳥として渡来し、屋久島以北の山地の下生えの多い湿った林で繁殖する。常緑樹林を好む傾向にある。地表近くの藪の中にいるので見にくい。鹿児島県以南では越冬するが、中部以南の太平洋側でも少数が越冬する。
【声】虫の鳴き声のような「シシシシシ・・・・・」と終りになるにつれて強くなる声で囀る。地鳴きはやや濁った声で「チュッ、チュッ」と鳴く。

【名の由来】藪にすむコサメビタキのような鮫皮色の鳥なので、“藪鮫(ヤブサメ)”。
○江戸時代中期から「シホサザイ」「シマサザイ」「ミチスクベ」の名で知られていた。異名;「コノハカヘシ」「コノハトリ」


◇馬見丘陵公園では、2007年秋に2回渡りの時に飛来したのを観察している。その後も渡り期に観察することもあるが稀。

2005/10/20  大阪
雌雄同色。
成鳥;
頭部から背、尾までの上面と翼が茶褐色で、淡色の眉斑が明瞭。細くて暗色の頭側線と黒褐色の過眼線がある。喉からの体下面は白っぽいが、頬から胸、腹、脇は淡褐色味を帯びる。翼は短い。嘴は黒く、下嘴と足は肉色。
2004/05/18  奈良     薄暗い藪の中でシシシシシと高い声で鳴く