ウソ(スズメ目アトリ科)鷽
Pyrrhula(ピュッルラ ウソ属-ギリシャ語でウソ pyrrosあずき色の鳥)
pyrrhula(ピュッルラ ギリシャ語でウソ)

Eurasian(ユーラシアの) Bullfinch(雄牛のような頭のヒワ類)     L15.5cm

ヨーロッパからシベリアを経てロシア極東・カムチャッカ・千島・サハリン・アムール・ウスリーで繁殖し、冬季一部は南方へ移動する。
日本では、亜種ウソP.p.griseiventris、亜種アカウソP.p.rosaceaと亜種ベニバラウソP.p.cassiniiの3亜種の記録がある。
亜種ウソは本州中部以北の亜高山帯の針葉樹林、北海道では低地のエゾマツ林で繁殖し、冬は本州以南に渡るが、北海道でも少数は越冬する。冬鳥として亜種アカウソが渡来する。秋冬には山麓から山地の林に小群で棲み、木の実や木の芽を食べる。サクラや、ウメの花芽も好むので、公園にも来る地方がある。亜種ベニバラウソは稀な冬鳥として北海道などで記録がある。波形を描いて飛ぶ。
【声】口笛のような低い声で「フィヨ フィヨ フイー フイー」などと囀る。地鳴きは口笛のような「ヒッ」「フッ」。

【名の由来】フィーフィーとウソ(口笛のこと)を吹くような声で鳴くので、“ウソ”。
○鎌倉時代から「ウソ」の名で知られている。特に雄を「テリウソ」と呼び雌を「アメウソ」と呼んだ。異名;「ウソトリ」「コトヒクトリ」「テリフリトリ」「ボンテキ」「ウソヒメ」

◇馬見丘陵公園では、山に木の実が少ない年などの冬に亜種アカウソが飛来し、木の種を食べている姿を観ることがあるが稀。

2014/08/02  長野  ♂    亜種ウソ  頬が赤く頸部以下の灰色部との境界線は明瞭
♂成鳥;額から後頸、眼の周りから腮にかけてが黒色で、喉から頬、耳羽辺りまでが紅赤色。背と肩羽、小翼羽は黒灰色。翼と尾は黒く、大雨覆の羽先は灰白色。腰は白色。胸から腹は灰色で、下腹から下尾筒は白い。嘴は黒く、足は赤黒色。
♀成鳥;後頸が灰色で、背と肩羽、小雨覆は灰褐色。頬からの体下面は淡灰褐色。他は♂と同じ羽色。

亜種アカウソ Pyrrhula pyrrhula rosacea  
2014/03/08  苫小牧   ♂   胸から腹が淡い紅色(紅色味がない個体もいる)
2007/03/06  馬見  地面に落ちている種などを食べる 2007/02/06  大阪  ♀  木の芽を食べる 
近畿で冬期に見られるウソの多くは亜種アカウソと言われている