ウミウ(カツオドリ目ウ科)海鵜
Phalacrocorax パラクロコラックス ウ属-ギリシャ語でphalakros禿頭のcoraxカラスの意
capillatus(カピッラトゥス 頭髪を持つ-繁殖羽)

Japanese(日本の) Cormorant(ウ類-海のカラス)     L84cm W133p

沿海州・サハリンおよび九州以北で局地的に繁殖。繁殖地付近では一年中見られるが、それ以外の海岸では冬鳥。
日本では、留鳥または冬鳥。北海道から本州中・北部の島や沿岸で繁殖し、岩礁のある海岸部に生息する。日本海側では九州北部以北、太平洋側では東北地方北部以北で留鳥。その他の地域では冬鳥として冬に外海に面した海岸に見られるが、越夏するものもいる。海岸の岩棚や崖地で繁殖し、枯草や海藻などで巣を作る。海上に突き出した岩棚などに集まってねぐらにする。
【声】「グワァー」と鳴く。繁殖地では「グワワワッ」「グルルルッ」と濁った震えた声で鳴く。

【名の由来】海に生息するウなので“海鵜(ウミウ)”
○奈良時代からカワウ・ウミウを区別せず「ウ」「シマツトリ」の名で知られていた。江戸時代中期になって区別して「ウミツ」、後期になり「ウミウ」とも呼ぶようになる。

2008/06/23   北海道    成鳥
雌雄同色。カワウに似るが、体の大部分は緑色光沢のある黒色で、翼の羽縁は黒い。嘴は黄色味を帯び、上・下嘴の上面は黒っぽい。
繁殖期;嘴と裸出部は黒っぽくなり、頭部と腿部に綿状の白い生殖羽が生え、足の付け根に大きな白斑が出る。
幼鳥;全体に褐色で、下面は白っぽい。
若鳥;褐色味が強く、下面は淡い傾向がある。
2008/06/23  北海道    繁殖羽→非繁殖羽 2008/06/23   北海道   コロニー
繁殖期も終盤で成鳥は非繁殖羽に変わってきている

ウミウとカワウの識別
ウミウ カワウ
体の大部分は緑色光沢のある黒色   背・肩羽・雨覆は光沢のある茶褐色
黄色の露出部分は小さく口角の部分で三角形に尖る 黄色の露出部分は大きく口角の部分は尖っていない
翼の位置は体の中央よりやや後方に見える 翼は体のほぼ中央に見える