チュウシャクシギ(チドリ目シギ科)中杓鷸
Numeniusヌメニウス ダイシャクシギ属-ギリシャ語でダイシャクシギ neos新menas月の意
phaeopus(パエオプス phaios灰色のpous足)

Whimbrel(チュウシャクシギ-鳴声由来)     L42cm

ユーラシア北部・北アメリカ北部で繁殖し、アフリカ・中東・インド東南アジア・オーストラリア・北アメリカ南部・南アメリカで越冬。
日本では、旅鳥として主に亜種チュウシャクシギN.p.variegatusが全国の干潟、河口、海岸の岩場、農耕地、河川などに多数渡来する。南西諸島では少数が越冬する。個体数は春に多い。渡り期には群れでいることが多く、数百羽でいることも珍しくない。群れで飛ぶ時は編隊をつくる。嘴をねじるように穴に差込みカニを捕食する。小魚、バッタなども食べる。
【声】「ホイピピピピピピ」と口笛のような音質で鳴く。

【名の由来】嘴が杓のように長くて、中型のシギなので“中杓シギ(チュウシャクシギ)”。“シギ”は羽音が賑やかなので「騒ぎ」に由来する。
○奈良時代から種類を区別せずシギ類を「シギ」の名で知られていたが、平安時代からシャクシギ類を総じて「サクナギ」、室町時代から「シャクナギ」と呼ぶ。江戸時代前期に区別して「チウシャク」、中期から「チウシャクシギ」と呼ぶようになった。異名;「オホシャクシギ」「オホサク」「オホサクシギ」

2007/04/15  三重     冬→夏羽
雌雄同色。夏・冬羽ではそれほど差はない。
成鳥;眉斑と頭央線が白っぽく、頭側線と過眼線は褐色。顔から胸は淡色で褐色の縦斑がある。背からの上面は褐色で、淡色の羽縁がある。腹からの体下面は白っぽく、脇から下尾筒にかけて褐色横斑がある。嘴は黒く、下嘴基部は肉色。足は青灰色。
飛翔時;背から腰は白っぽい。
幼鳥;成鳥に似るが、上面や翼の羽縁の斑点が大きい。
2009/08/24  三重    夏→冬羽 2008/05/09  大阪   冬→夏羽(嘴が短く若鳥?)
夏羽と冬羽は大差ない
2006/09/08  兵庫  幼羽    2008/04/30  三重
成鳥と比し嘴が短く、
上面の白斑と黒褐色の軸斑のコントラストが強い