ツバメチドリ(チドリ目ツバメチドリ科)燕千鳥
Glareola(グラレオーラ ツバメチドリ属-ラテン語でglarea砂利地にいるもの)
maldivarum(マルディウァルム モルディブ諸島に属する)

Oriental(東方の) Pratincole(牧草地に棲むもの)     L26.5cm
レッドリスト 絶滅危惧II類

中国東部・東南アジア・インドで繁殖し、東南アジア・インド・オーストラリアで越冬する。
日本では、旅鳥または夏鳥として渡来し、農耕地、埋立地、干潟、河原、草地などに生息するが、それほど多くない。関東・東海・近畿・中国・九州・沖縄などの農耕地や荒地でコロニーをつくり地上で営巣するが、局地的で多くない。羽ばたきと滑翔を交互にして速い速度で飛び回り、空中でトンボ、ハエ、アブなどを嘴で捕えることが多いが、地上を歩いて餌を採ることもある。
【声】「クリリ」「キリリ」と鳴く。

【名の由来】長く先端が尖った翼、二股に分かれた尾などの特徴がツバメに似ているので“燕千鳥(ツバメチドリ)”。

2010/03/26  与那国島   成鳥夏羽
雌雄同色。
夏羽;額、顔の後部からの上面と胸が灰褐色、喉は淡黄白色で黒い線に囲まれている。腹からの体下面は白い。嘴は黒くて小さく、基部は赤い。足は黒褐色。翼下面は下雨覆がレンガ色をしている。
冬羽;嘴の赤味はなくなる。全体に淡色になり、喉を囲む黒線は不明瞭で、眼先も褐色。
幼鳥;各羽に白色やバフ色の羽縁が目立ち、黒斑がある。
若鳥;上面が成鳥冬羽に似るが、より細い淡色の羽縁がある。喉を囲む黒線は幼鳥、若鳥ともにほとんどぼやけている。
飛翔時;腰の白が目立ち、翼が尖り気味で、尾も燕尾形をしている。遠くから見るとツバメのように見えることもある。
2007/07/03  宮古島  成鳥夏→冬羽 2010/03/26  与那国島   成鳥夏羽
2006/08/26  京都   夏→冬羽  2007/07/03  宮古島  幼鳥
 嘴基部の赤色も淡く、喉を縁取る黒線も不明瞭となる