チゴハヤブサ(ハヤブサ目ハヤブサ科)稚児隼
Falcoファルコ ハヤブサ属-ラテン語でハヤブサ falx鎌から爪に由来
subbuteo(スブブテオ subu多少-buteoノスリ)

Eurasian(ユーラシアの) Hobby(チゴハヤブサ)     L♂28〜31cm   W69〜76cm

ユーラシアの寒帯から温帯で繁殖し、アフリカ南部・インド・東南アジア・中国南部で越冬する。
日本では、夏鳥として北海道と東北地方北部に飛来し、平地から低山の林で繁殖する。春秋の渡り期には各地で観察され、ごく稀に越冬記録もある。地上近くを低く速く飛び、驚いて飛び立った小鳥を急旋回や急降下をして捕える。また空中でトンボ等を捕る。飛び方は直線的で羽ばたきと滑翔(グライディング)を交えることが多い。
渡りの観られる時期;秋9月下旬〜10月下旬(10月上旬)
【声】「キーキーキキキ」「キッキッ」などと鳴く。

【名の由来】体がハヤブサより小型で小さいので、“稚児ハヤブサ(チゴハヤブサ)”

◇馬見丘陵公園では、秋の渡り期に観察例があるが稀。

2009/10  愛知 
キジバトよりやや大きい。雌雄ほぼ同色。
成鳥;頭頂からの上面が青灰黒色で、喉からの体下面は白く、太い黒色縦斑がある。眉斑と頬は白く、後頭に白斑があることが多い。下腹、下尾筒、脛毛は赤褐色。虹彩は暗褐色で、ハヤブサに比べ、眼が大きく見える。蝋膜、アイリング、足は黄色。静止時は翼端が尾端を越える。
♀;♂に比べ胸から腹に淡い橙色味を帯び、眉斑も顕著で、体下面の赤褐色部に細かい縦斑があることが多い。翼下面は風切と尾は暗灰色で、下雨覆は白く、黒い横斑が密にある。
幼鳥;成鳥に似るが、上面は黒褐色味が強く、各羽に淡いバフ色の羽縁がある。喉からの体下面は淡いバフ色で、黒褐色の縦斑があり、胸、脇、腹の縦斑は成鳥より太く、顕著。蝋膜とアイリングは青灰色。
飛翔時;胴体が細くて、翼が細長く、アマツバメのような形に見える。
2014/10  石垣島  2010/10  愛知   幼鳥