タンチョウ(ツル目ツル科)丹頂
Grus(グルス ツル属-ラテン語でクロヅル)
japonensis(ヤポネンシス 日本に属する)

Red-crowned(赤い冠の) Crane(ツル類-鳴声由来)     L140cm
レッドリスト 絶滅危惧種 U類
特別天然記念物


ユーラシア・北アメリカ・グリーンランドの海岸部で繁殖し、北太平洋・北大西洋・北極海の外洋で越冬。
日本では、北海道東部の釧路湿原などで繁殖し、1000羽ほどが留鳥として湿地や湖沼畔、河川、牧草地などで生息している。秋から冬には釧路の人里近くに集まる。ごくまれに本州や九州に冬鳥として飛来する。
【声】「クルゥー クルゥー」と鳴くほか、♂と♀が並んで♂がコー、♀がカッカッと鳴きあう。

【名の由来】“丹(タン)”は赤色のことで、頭のいただきが赤なので“丹頂(タンチョウ)”。
○奈良時代には他のツル類と区別せず「ツル」「タズ」の名で呼ばれてきた。特に「シラタヅ」「シロツル」と呼ばれたのは主にタンチョウであったようだ。江戸時代になって「タンテウ」と区別して呼ばれるようになる。アイヌ語でサロルン・カムイ(湿原の神)と呼ばれる。異名;「タウツル」「マツル」

2011/02/20  北海道        塒から餌場へ移動する番
日本産ツル類では最大。雌雄同色。
成鳥;眼の後ろから後頭までと体が白く、目の前から喉、頸にかけては黒い。頭頂の赤い部分は皮膚が裸出している。次列・三列風切が黒く、静止時には黒い尾のように見えるが、尾は白色。嘴は黄色く、足は黒色。虹彩も黒い。
若鳥;成鳥に似るが、初列風切・雨覆の先端が黒褐色で、頸や風切の黒い部分には褐色味がある。
幼鳥;頭部から頸、背、雨覆などが褐色で、次列・三列風切は黒褐色。
2011/02/20  北海道 
繁殖地へ移動する前の春先には、大声で鳴き合ったり、向かい合って飛び跳ねるなど番の求愛行動が目立つ
2011/02/19  北海道  塒への飛行 2011/02/20  北海道  早朝の塒
2007/11/19  北海道     右;幼鳥 2007/11/19  北海道         中;幼鳥
湿地で餌をとる親子