シジュウカラ(スズメ目シジュウカラ科)四十雀
Parus(パルス シジュウカラ属-ラテン語でカラ類)
minor(ミノール より小さい)

Great(大きな) Tit(カラ類-小さな鳥の意)     L14.5cm

北緯65°以南のユーラシア・アフリカ北部に分布する。
日本では、留鳥または漂鳥として小笠原諸島を除く全国に分布し、平地から山地の落葉樹林に生息し、樹木の多い市街地にも普通。河川や湖沼のアシ原にもいる。樹洞やキツツキの古巣の他、石垣や巣箱、郵便受けなどにも巣をつくる。他のカラ類、メジロ、コゲラなどとよく混群をつくる。
日本では、九州以北に繁殖する亜種シジュウカラP.m.minor以外に南西諸島に3亜種が繁殖する。南にいくほど頬の白色部分が小さくなり、背の緑黄色味がなくなって、頬・胸・脇腹が黒っぽくなる。(南西諸島の3亜種 ; 亜種アマミシジュウカラP.m.amamiensis-奄美大島・徳之島、亜種オキナワシジュウカラP.m.okinawae-沖縄諸島、亜種イシガキシジュウカラP.m.nigriloris-先島諸島)


【声】「ツーピーツーピー」「ツツピーツツピー」「ツピツピツピ」などと囀る。地鳴きは「ツッチー」「ツーツーチー」「ジュクジュク」など。

【名の由来】“チ、ジュクジュク”と地鳴きする“カラ(小鳥を意味する)”から。
○平安時代から「シジウカラメ」、室町時代から「シジウカラ」の名前で知られていた。

◇馬見丘陵公園では、留鳥として周年棲息し繁殖している。石垣の隙間などを巧みに利用し営巣している。

2006/02/04  馬見  ♀
雌雄ほぼ同色。
成鳥;白い頬を除き、頸から上は黒く、喉の黒い縦線は下尾筒まで続いている。♂ではこの黒線が太く、特に下腹ではより太くなる。後頸に白斑があり、背と肩羽は緑黄色。風切と雨覆は灰黒色で、外弁は青灰色。大雨覆の羽先は白っぽく、翼帯となる。胸からの体下面は汚白色。嘴は黒く、肉色味を帯びる。足は肉褐色。
幼鳥;頬から胸が黄色味を帯び、喉からの黒線は細い。
2004/12/30   奈良  ♀ 2008/11/21  馬見  ♂      
喉から下尾筒までの黒線が ♀は細く ♂は太い
2008/05/14  馬見  巣立ちビナ 2006/06/20  馬見  幼鳥
幼鳥は全体的に淡くくすんだ羽色で、胸の縦線は細く短い

亜種イシガキシジュウカラ  P.m.nigriloris
2009/03/21   石垣島   2014/10/14   石垣島 
先島諸島に生息し、羽色の違いが顕著  頬の白色部分が小さく、背の緑黄色味がなく、頬・胸・脇腹が黒っぽい

亜種オキナワシジュウカラ  P.m.okinawae 亜種アマミシジュウカラ  P.m.amamiensis
2011/05/21  沖縄本島   沖縄諸島に生息する 2010/04/18  奄美大島  奄美大島、徳之島に生息する
写真は幼鳥だが成鳥も亜種シジュウカラとの違いは少ない 亜種イシガキシジュウカラほど羽色の違いはない。