マヒワ(スズメ目アトリ科)真鶸
Carduelis(カルドゥエリス マヒワ属-ラテン語でヒワ アザミを好むものの意)
spinus(スピヌス ギリシャ語でマヒワ 地鳴の声から)
Eurasian(ユーラシアの) Siskin(マヒワ;歌う鳥の意) L12.5cm
ヨーロッパ北部およびヨーロッパアルプス・黒海東部の山地・ロシアウスリー・・サハリンで繁殖し、北アフリカ・ヨーロッパ・西南アジアで越冬する。
日本では、主に冬鳥として全国に渡来するが、北海道と本州中部の山地の針葉樹林で少数繁殖する。秋冬は平地から山地の林、草原、河原などに群れで生活し、カバノキやスギの種子を食べる。春には低地の林でコナラやハンノキの種子や花の芽を食べる。繁殖期以外は群れで行動する。飛翔時は波型を描いて飛ぶ。
【声】「チュル チュル チイ チイ チュ イン チチ チュイ」と囀る。地鳴きはカワラヒワより澄んだ声で「ジュイーン」「チュイーン」「ジュクジュク」。
【名の由来】「真-代表的」なヒワの意。“ヒワ”の語源は細くたおやかな弱弱しい鳥の意で、足の骨がとても弱くバンディングで捕獲した時には骨折しないよう注意しなければならないそうだ。
○平安時代から「ヒワ」はマヒワをさす場合と、ヒワ類をさす場合があった。江戸時代前期から区別して「マヒワ」と呼ばれるようになる。
◇馬見丘陵公園では、2007年3月に飛来、2010年11月-2011年3月にも30-50羽ほどの群れが時折飛来する。2012年11月からも20羽ほどの小さな群れが見られる。
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2010/12/08 馬見 ♂ 30羽ほどの群れで飛来し、サルスベリの実を啄ばんでいた |
♂成鳥;額から後頸と喉が黒く、顔から胸、脇、腰は黄色。耳羽や背、肩羽は黄緑色で、背には細い黒褐色の縦斑がある。翼は黒く、各羽縁と初列・大・中雨覆の羽先は黄色く、翼帯となる。尾は黒く凹尾で、基部は黄色。腹からの体下面は白く、脇には黒褐色の縦斑がある。嘴はやや鉛色を帯びた肉色で、先が細く尖っている。足は赤黒い。
♀成鳥;頭部から背が暗黄緑色で、黒褐色の縦斑が密にある。眉斑から耳羽を囲む線と頬から側胸にかけては黄色。喉からの体下面は白っぽく、胸から脇に黒褐色の縦斑がある。
幼鳥・第1回冬羽;成鳥より黄色味がなく、縦斑も濃くて多い。 |
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2010/12/08 奈良 ♀ |
2010/12/08 奈良 左;幼鳥 右;♀ |