クサシギ(チドリ目シギ科)草鷸
Tringaトゥリンガ クサシギ属-ギリシャ語でクサシギ)
ochropus(オクロプス ochra顔料の黄土のpous足)
Green(緑色-オリーブグリーンの) Sandpiper(シギ類-砂浜の笛吹きの意)     L24cm
奈良県レッドリスト 希少種

ユーラシア北部で繁殖し、アフリカ・中東・インド・中国・東南アジアで越冬する。
日本では、旅鳥として全国の河川、湖沼、水田、湿地などに渡来するが、関東以西では冬鳥として越冬する。流れのある水辺を好み、海岸へはでない。渡り時には小さな群れをつくるが、越冬時には殆んど単独で行動する。
【声】「チュイリー」「チュイッ、チュイ、チュイ」と鳴く。

【名の由来】海浜には見られず、主に草原(陸)の河川などにすむので“草シギ”か。“シギ”は羽音が賑やかなので「騒ぎ」に由来する。
○奈良時代から種類を区別せずシギ類を「シギ」の名で知られていたが、江戸時代中期に区別され「クサシギ」「クサチドリ」の名で知られている。

◇馬見丘陵公園では、冬鳥として飛来することがある。近隣の水田ではよく観察される。

2005/01/18  奈良    冬羽
雌雄同色。
夏羽;頭部から胸にかけて白地に黒褐色の縦斑が密にあり、背からの上面は緑色味のある黒褐色で、羽縁には小白斑がある。腹からの体下面は白い。眼先とアイリングは白く、眼先線は黒褐色。嘴は黒く、基部は淡色。足は灰緑色。
冬羽;額からの上面が一様に暗灰褐色で、羽縁は淡色のまだら模様。眼先の白と黒褐色の眼先線が目立つ。喉は白く、頬から胸は淡褐色。
幼鳥;成鳥冬羽に似るが、上面の羽縁の斑点に黄褐色味がある。
飛翔時;翼上面が一様に暗色で翼帯はない。腰から尾は白く、尾の黒褐色横帯は太め。翼下面も一様に黒っぽく見える。
2008/05/11  兵庫   冬→夏羽 2009/08/23  奈良  幼羽
夏羽;羽縁の白斑が目立つ 上面の羽縁の斑点に黄褐色味があり、
頭から胸にかけての灰褐色色が成鳥に比し一様