クマタカ(タカ目タカ科)熊鷹
Nisaetus(ニサエトゥス クマタカ属 メガラの王nisusニースス aetosワシ)
nipalensis(ニパレンシス ネパール産の)
Mountain(山の) Hawk-Eagle(タカワシ-学名と同じ)     L♂72cm ♀80cm  W140〜165cm
レッドリスト 絶滅危惧種TB
奈良県レッドリスト 絶滅危惧種

インド西部・スリランカ・ヒマラヤからインドシナ・中国南部・台湾に分布。
日本では、留鳥として九州以北の山地で繁殖する。本州中部では標高500〜1500mぐらいの山地の森林に周年生息するが個体数は少ない。林中で待ち伏せたり、ヤマドリなどの鳥を林の中まで追いかけて捕らえるなど、中型の哺乳類、キジ・ハトなどの中型の鳥類、ヘビなどの爬虫類を捕食する。ゆっくり羽ばたいて飛び、輪を描いて高空で帆翔(ソアリング)をする。
【声】「ピッピイー、ピッピイー」「」ピェッピェッ」などと鳴く。

【名の由来】頭部の羽毛が冠状であることから“角鷹(クマタカ)”の説もあるが、「強いタカ」の意との説もある。“タカ”の語源には「高く飛ぶ」「猛(タケ)の転じたもの」などの説がある。
○平安時代から「クマタカ」の名で知られている。

2005春       滑空していたクマタカが谷向こうの樹にとまる。少し遠いが、威厳あるその迫力は充分に伝わってきた
トビより大きい。雌雄同色。(翼先分離数;7)
成鳥;額から頭頂、顔が黒褐色で、後頭には冠羽がある。背からの上面は褐色。喉から胸はバフ白色で、喉の中央に黒褐色の線が1本あり、胸にはやや太い暗褐色の縦斑がある。腹と脇からの体下面は褐色と淡色の太い横縞模様。風切には5〜7本の黒褐色の横帯があり、尾にも太い横帯が4〜5本ある。虹彩は橙色。
幼鳥;頭頸部から背がバフ白色で、羽先だけ黒褐色の軸斑があるため、肩から上が白っぽく見える。上面は灰褐色で、各羽の羽縁はバフ白色。眼の下、喉からの体下面はほとんどバフ白色。風切や尾の横帯も成鳥に比べ、細くて数も多い。虹彩は幼鳥時は灰青色だが、年とともに黄色味を帯び、黄色から橙色または橙赤色へ変化する。
飛翔時;翼は短いが幅は広く、翼後縁は丸味がある。
2007秋                          杉林の上をゆったりと滑翔する