コウノトリ(コウノトリ目コウノトリ科)鸛
Ciconia(キコニア コウノトリ属-ラテン語でコウノトリ)
boyciana(ボイキアナ Robert Henry BoyceボイスのCyane妖精)

Oriental(東洋の) Stork(コウノトリ類)                        L112.0cm
レッドリスト 絶滅危惧種 IA類
特別天然記念物

シベリア南東部から中国東北部で繁殖し、冬期は中国南東部に渡る。
日本では、かっては全国に生息していたが、野生のものは1971年に絶滅してしまい、現在は冬期に中国大陸から稀な冬鳥として観られるだけである。北海道から南西諸島まで各地からの記録がある。河川・水田・湖沼などで餌をとり、木の枝などにとまって休む。(ツル類は木にとまる事はない) 兵庫県豊岡市で中国・ロシアから贈られたコウノトリを人工飼育し、自然への放鳥が試みられ人工巣台に営巣し繁殖している。
【声】上下の嘴をたたき合わせて「カタカタカタ…」と云う音(クラッタリング)を出す。本当の鳴き声はクラッタリングの前に「シュー」「ヒュー」と鳴く程度。

【名の由来】“コウ”は中国名で白鳥を意味する「
(コウ)」による。
○奈良時代から「オホトリ」の名で知られている。昔は「オホトリ」は多くの鳥の名に使われていたが「コウノトリ」に一番多く用いられている。漢字の「
」を鎌倉時代には「カウ」と呼ぶようになり、江戸時代になって「カウノトリ」となった。異名;「カウヅル」「コノトリ」「シリクロ」「ヘラハズシ」

2006/12/09  兵庫   中国から飛来した野生のコウノトリ♀   (愛媛を経由して飛来したので「エヒメ」と呼ばれている)
雌雄同色。
成鳥;頭部から頸、背、肩羽と喉からの体下面は白い。翼は小翼羽、初列雨覆、大雨覆、風切全体が黒く、次列風切の外弁は銀白色。嘴は黒く、足は紅色。虹彩は淡黄色で、眼のまわりは赤い。
若鳥;翼に褐色味を帯び、嘴に赤色味を帯びる。
2006/12/09  兵庫   ゲージ内で飼育されている個体   2008/08/22  奈良  標識の付いた若鳥が飛来する
給餌時間になると放鳥された個体も一部飛来する 7月に巣立った幼鳥で、その後9月1日に公園に戻る