コシャクシギ(チドリ目シギ科)小杓鷸
Numenius(ヌメニウス ダイシャクシギ属-ギリシャ語でダイシャクシギ neos新menas月の意)
minutus(ミヌトゥス 小さい)

Little(小さい) Curlew(チュウシャクシギ-鳴き声由来)     L30cm
レッドリスト 絶滅危惧TB類

シベリア東部で繁殖し、ニューギニア・オーストラリアで越冬。
日本では、数少ない旅鳥として春と秋に記録される。記録は日本全国であるが、対馬や九州地方では多い。草丈の低い草原、農耕地などに渡来する。
【声】「ピピピー」と鳴く。

【名の由来】嘴が杓のように長くて、小型のシギなので“小杓シギ(コシャクシギ)”。“シギ”は羽音が賑やかなので「騒ぎ」に由来する。
○奈良時代から種類を区別せずシギ類を「シギ」の名で知られていたが、平安時代からシャクシギ類を総じて「サクナギ」、室町時代から「シャクナギ」と呼ぶ。江戸時代前期になって他のシャクシギと区別して「コシャク」「コシャクシギ」と呼ばれた。異名;「カネクイ」

2010/05/01  隠岐     
雌雄同色。夏、冬羽ではそれほどの差異はない。
成鳥;顔から胸、脇にかけてが淡いバフ色で、頭頂は黒褐色で、黄褐色の頭央線がある。過眼線はなく、眼の後ろに黒褐色の線がある。上面は黒褐色の軸斑に淡黄褐色の羽縁がある。頸から胸には褐色縦斑があり、脇は横斑状になる。喉と下胸からの体下面は白っぽい。嘴は黒くて細短く、先がわずかに下へ曲がっており、嘴基部は肉色。足は淡い肉色。
幼鳥;成鳥に比べ全体に褐色味が強くなる。上面の軸斑はより黒っぽく、羽縁の模様もはっきりとし、三列風切などは明瞭に楔形模様が出る。足は灰色がかる。