コシアカツバメ(スズメ目ツバメ科)腰赤燕
Hirundo(ヒルンド ツバメ属-ラテン語でツバメ)
daurica(ダウリカ バイカル湖の東・ドーリア地方に属する)
Red-rumped(赤い尻の) Swallow(ツバメ類)     L18.5cm

北アフリカ西部・ヨーロッパ南部から中央アジア・インド・中国・ウスリー・朝鮮半島で繁殖し、アフリカ西部及び東部・インド・東南アジア南部・中国南部に渡り越冬する。
日本では、夏鳥として九州以北に渡来し繁殖するが北日本には少ない。ツバメより少なく、繁殖はツバメより遅い。家屋や倉庫の天井に、土と枯れ草で徳利を半分に割ったような形の巣を作る。コンクリートのビルや橋などの建造物に集団で営巣する。繁殖後も巣に留まり、ツバメのような集団ねぐらはつくらない。四国・九州の一部では越冬する。ツバメに似た飛び方だが、翼と尾を開いたまま滑るように飛んでいることも多い。
【声】「ジュビッ、ジュルジュリチュルジュリ」などと鳴く。

【名の由来】腰の部分が赤味を帯びているので“腰赤ツバメ。”“ツバメ”は“土喰み(ツチハミ)”から“ツバメ”と転じた、“ツバ(鳴き声)”に鳥を表す接尾語“メ”など諸説がある。
○江戸時代に「タウツバメ」の名で呼ばれている。またアマツバメと共に「ヤマツバメ」「オホツバメ」とも記されている。異名;「トックリツバメ」

◇馬見丘陵公園では渡りのときに観察することがある。ツバメの渡りより遅い時期に見ることが多い。(馬見丘陵公園の近くの佐味田川付近で営巣していたが、2005年以降は営巣記録なし)

2004/07/10  奈良
ツバメより大きい。雌雄同色。
成鳥;頭頂、背、肩羽は藍色光沢のある黒色で、翼は黒褐色。顔には黒っぽい縦斑が密にあり、暗色に見える。細い眉斑は橙色味を帯び、眼の後方から側頸は赤橙褐色。腰は橙色で、飛翔時によく目立つ。喉からの体下面は淡いバフ白色で、黒褐色の細い縦斑が密にある。側胸から脇、下腹は淡い橙色味を帯びる。下尾筒は黒色で、下雨覆は淡橙褐色。嘴は黒い。ツバメに比べ翼の幅がやや広く、尾も長い。
幼鳥;尾が短く、全体に淡色で、上面には淡色の羽縁が見られる。腰は汚白色または白色。
飛び方;ツバメよりはばたきが遅く、滑翔が多い
2009/07/16   岡山 2012/10/19  馬見
2本の長い燕尾を平行に保ち滑翔を多くしてゆっくり飛び、上面の腰が赤い(ツバメは黒い)