カッコウ(カッコウ目カッコウ科)郭公
Cuculus(ククルス カッコウ属-ラテン語でカッコウ 鳴声由来)
canorus(カノルス 美声の)

Common(普通の) Cuckoo(カッコウ類-鳴声由来)     L35cm
奈良県レッドリスト 希少種

ユーラシアの亜寒帯・温帯で繁殖し、冬季はアフリカ南東部・バングラデシュ・ミャンマーなどに渡る。
日本では、夏鳥として九州以北に飛来する。他のカッコウ類よりも林縁や草原などの開けた環境を好むため、カッコウ類の中では観察しやすい。オオヨシキリ、モズ、アオジ、ノビタキなどに托卵する。ひらひらとした羽ばたきで、時々グライディングを交えて飛ぶ。
【声】♂は「カッコウ、カッコウ」と木の梢など高いところで翼を下げ尾羽を上下に振りながら独特のポーズで鳴く。飛翔中や夜などにも鳴く。地鳴きや♀の声は「ピピピ」。

【名の由来】“カッコウ”という鳴き声から“カッコウ”。
○奈良時代に「カホトリ」「ヨブコドリ」、平安時代に「ハコトリ」と呼ばれていたものがカッコウではないかと説があるが、ホトトギスと姿がよく似ているので区別せず「ホトトギス」と呼んでいたとも。鎌倉時代になり「クワッコウ」と呼び、安土桃山時代に「カッコウ」「カンコドリ」「カンポドリ」と呼ばれる。異名;「オホムシクヒ」「カッコドリ」「カッコウドリ」「カッポウ」

◇馬見丘陵公園では、2013年5月に公園内を移動しながら鳴く。

2004/06/28  大阪   ♂  樹上で「カッコウ」と鳴く
成鳥;頭部から背、上尾筒、胸は青灰色で、ツツドリやホトトギスに比べ淡い。翼と尾は黒褐色で、初列小雨覆は白く、黒褐色の横斑がある。腹からの体下面は白く。ツツドリやホトトギスより細い黒色横斑が11〜13本ある。虹彩は黄色から橙黄色。嘴は黒褐色で、基部は黄色味がある。足は橙黄色。カッコウには赤色型がないとされている。
幼鳥;褐色味があり、上面や翼の羽縁は白く、後頸に白斑が出る。全体に黒、白、淡い赤褐色の縞模様で、多種の赤色型に似た感じをしている。虹彩は暗橙褐色。
2004/06/28  大阪   2008/06/06  長野  ♂  樹上にとまって鳴く
静止して鳴く時は翼を下げ、尾を上げる特有の姿勢をする