ゴジュウカラ(スズメ目ゴジュウカラ科)五十雀
Sitta(シッタ ゴジュウカラ属-ギリシャ語でゴジュウカラ)
europaea(エウロパエア ヨーロッパに属する)

Wood(森の) Nuthatch(ゴジュウカラ)     L13.5cm
奈良県レッドリスト 希少種

寒帯と山岳地帯を除くユーラシアに広く分布する。
日本では、留鳥として九州以北の低山から亜高山の落葉広葉樹林に生息する。樹洞やキツツキの古巣に巣をつくるが、巣穴の入り口に泥を塗って体にあった大きさにする。樹の幹に縦に止まり、体を逆さまにして幹を回りながら降りてくる習性がある。冬は他のカラ類やコゲラなどと混群をつくることがある。木の実を蓄える。
日本には北海道に亜種シロハラゴジュウカラS. e. asiatica、本州に亜種ゴジュウカラS.e.amurensis、伊豆半島南部・四国・九州に亜種キュウシュウゴジュウカラS.e.roseiliaの3亜種が分布するが、亜種ゴジュウカラと亜種キュウシュウゴジュウカラの羽色にほとんど差異はなく野外での識別は困難。
【声】「フイ フイ フイ フイ」という高い声で囀る。地鳴きは「ツィ、ツィ」「チー」「ピョッ ピョッ ピョッ」など。

【名の由来】四十雀(シジュウカラ)に似ているので、“五十雀(ゴジュウカラ)”。
○江戸時代前期から「ゴジウカラ」の名で知られていた。異名;「ハチジウカラ」「キマハリ」「キメグリ」「キネズミ」「コケムシリ」

2004/12/21   奈良  亜種ゴジュウカラ
雌雄ほぼ同色。
成鳥;頭部から背、肩などが青灰色で、黒い過眼線がある。頬、喉から腹にかけては白く、脇は淡橙色。下尾筒は赤褐色。♂は♀よりも脇と下尾筒の色が濃い。翼は黒褐色で、大雨覆と三列風切外弁、初列・次列風切外縁は青灰色。初列風切の突出は長い。中央尾羽は青灰色で、その他は黒褐色。外側尾羽に白斑がある。嘴は黒くて少し上に反って見え、下嘴基部は鉛色。足は肉褐色。
2007/04/22  奈良 2006/05/28   奈良
体を逆さまにして幹をまわりながら降りてくる

亜種シロハラゴジュウカラ  S. e. asiatica
2012/01/14    北海道  
腹の赤褐味が少なく、脇と下尾筒の赤褐色部の範囲が狭く、他の亜種との違いが大きい