ゴイサギ(ペリカン目サギ科)五位鷺
Nycticorax(ニュクティコラックス ゴイサギ属-ギリシャ語でnchta夜のcoraxカラスの意)
nycticorax(ニュクティコラックス 夜のカラスの意)
Black-crowned(黒い冠羽の) Night-Heron(ゴイサギ類-夜のサギ) L57.5cm
奈良県レッドリスト 注目種
ユーラシア大陸の温熱帯区・サハラ以南のアフリカ・インドネシア・カナダ南部以南の南北アメリカに分布。
日本では、留鳥として本州以南に広く分布し、東北地方以北では夏鳥として渡来する。北海道では少ない。西南諸島では冬鳥。海岸、湖沼、河川などに生息する。平地から丘陵地の林に営巣し、他のサギ類に混じってコロニーをつくることも多い。繁殖期は日中も行動するが、非繁殖期には日中水辺の林やアシ原のねぐらで休み、夕方から川や池の水辺に佇んで魚を待ち伏せして捕食することが多い。
【声】夕方「コアッ」「グァッ、グァッ」と鳴きながらよく飛ぶ。
【名の由来】醍醐天皇より「五位の位を」を授かったという平家物語に因んで、“五位サギ(ゴイサギ)”。“サギ”は、声が「騒がしい」、あるいは白い羽の「さやけき」から転化した。
○平安時代から「イヒ」の名で知られ、室町時代になり「ゴイサギ」「クライノトリ」と呼ばれるようになった。異名;「セグロゴイ」「ナベセオイ」「ナベカムリ」「ナベサギ」
◇近くの池ではよく観察するが、馬見丘陵公園にはたまに飛来する。
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2006/04/13 奈良 夏羽 婚姻色(目先が青くなり、足が濃紫赤色になる) |
雌雄同色。
成鳥;頭頂から後頸、背から肩羽はやや暗い紺色で、後頭には数本の白く細長い飾り羽がある。額から眼の上までは白い。翼と腰から尾は灰色。喉からの体下面は白く、側頸から側胸、脇までは灰色味を帯びる。嘴は黒く、足は黄色。眼先はやや青味のある灰色。虹彩は赤い。
繁殖期;足が赤味を帯び、眼先が青い婚姻色になる。
幼鳥;頭部からの上面は褐色で、白色または淡いバフ色の斑が密にあり、俗に「ホシゴイ」と呼ばれる。喉からの体下面は汚れた灰白色で、褐色の縦斑がある。尾は褐色。嘴は暗色で下嘴は黄色味がある。足は緑黄色。眼先の裸出部は緑黄色。虹彩は黄橙色。 |
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2008/02/15 大阪 冬羽 |
2008/02/04 馬見 第1回冬羽 |
夏羽と変わらないが、嘴に黄色の部分がある |
俗に「ホシゴイ」と呼ばれる |
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2010/07/04 奈良 第1回夏羽 |
2010/06/17 奈良 第2回夏羽? |
褐色味が薄れた羽に換羽しているがバフ色の斑がまだ残っている。喉周辺部に縦斑が残る |