アカゲラ(キツツキ目キツツキ科)赤啄木鳥
Dendrocopos(デンドゥロコポス アカゲラ属-ギリシャ語でdendron木-koposあくせく働く)
major(マヨール より大きな)

Great(大きい-ヨーロッパでは) Spotted(白い斑点のある) Woodpecker(キツツキ類-木を突くものの意)     L23.5cm
奈良県レッドリスト 希少種

カナリア諸島・北アフリカ・ヨーロッパからバイカル湖を経てカムチャッカ・ロシア沿海地方・サハリン・朝鮮半島・中国・インドシナ北部に分布する。
日本では、留鳥または漂鳥として北海道と本州に分布し、四国にもきわめて少数が生息している。本州中部以北では山地の林に普通に見られるが本州西南部では少ない。冬に移動もする。枯木や枯れかけた木に穴を開け営巣する。幹に縦に止まり、嘴で木の皮や隙間をつついて昆虫をとる。先の丸い翼をバサバサと羽ばたき、深い波形を描いて飛ぶ。
日本では北海道の亜種エゾアカゲラD.m.japonicus、本州の亜種アカゲラD.m.hondoensisが繁殖する他、日本海側の島嶼で亜種ハシブトアカゲラD.m.brevirostrisの記録がある。亜種の識別は胸の色・翼の白い斑の大きさなどが違うとのことだが個体差もあり難しい。
【声】「キョッ、キョッ」と鳴く。

【名の由来】尾の下側の赤色が目立つキツツキなので、“赤ゲラ(アカゲラ)”。木をつついて虫ケラを食べるので“ケラツツキ”となり転じて“ケラ”、またアカゲラの鳴き声を「ケラケラケラ」と聞きなして“ケラ”となったとも。
○江戸時代中期から「アカゲラ」の名で知られる。異名;「テラツツキ」「ケラツツキ」「キツツキ」

◇馬見丘陵公園では、2012年の9月末から飛来し「キョッ、キョッ」の鳴き声が聞かれ、10月に入りやっと♀を観察する

2012/01/14  北海道  亜種エゾアカゲラ  ♂
雌雄ほぼ同色。
成鳥;頭頂と後頸から尾にかけての上面、顎線、耳羽から側胸にかけてが黒色。翼は黒く、風切には白斑が並び、肩羽の羽先と大・中雨覆の内側の羽が白く、大きな白斑になっている。額から顔、側頸、喉から腹にかけてはややバフ色味のある白色。下腹から下尾筒は赤色。外側尾羽は白く、黒斑がある。虹彩は暗赤色。嘴と足は灰黒色。
♂♀;♂は後頭が赤く、♀は後頭が黒い。
幼鳥;♂♀とも頭頂が赤い。
2012/10/01  馬見  亜種アカゲラ    2008/06/06  長野  亜種アカゲラ ♀