べ ん ぴ



目次

 1. 「便秘の原因」について  吉川Drからひと言

 2. 便秘との戦いをされている患者さんの闘病記    著者 O・Tさん


便秘の原因」について  吉川Drからひと言

さまざまな影響を受け

食べ物は、体内で消化・吸収され、最後に大腸へ。大腸は、食べ物のカスから便を作り、体外に出す大事な働きをしています。食べ物のカスは、大腸に入ったときはドロドロの状態ですが、移動しながら水分を吸収し排便に適した状態にして、S字結腸あたりにたまってきたときに便意を脳に伝え、直腸を通って外に押し出す、これらの調節は自律神経がおこないます。そのため、腸の働きは精神状態その他、さまざまな影響を受けます。女性は特に、便秘になりやすい要素をたくさん持っています

1日の排便回数を調べたところ、男性の平均が1日1.4回に対して、女性は0.7〜0・8回との調査結果があります。つまり、女性は、2日に1回や3日に1回の人も少なくないのです。便秘の規定はむずかしく、私たちは、2日か3日に1回、定期的に排便する人を、便秘とは考えていません。

 

学童期の我慢とダイエット

学校や職場で排便を我慢する習慣が長くつづくと、直腸あたりの感受性が鈍くなり、便が入ってきても感じなくなってしまいます。それで下剤を乱用してさらに便秘になる、というケースがあります。

また、ダイエットで便秘になるケースも。特にご飯(穀類)を食べずに食物繊維が少ないと、便の量が少ないため腸の中であまり進まず、水分は吸収され、便が硬くなって押し出しにくくなるのです。

おまけに不規則な生活や睡眠不足は、便秘を悪化させます。大腸は寝ている間に一番活発に活動します。夜の間に便を直腸近くまで運び、朝食を食べて胃が活発に動くと、「胃結腸反射」という脳の刺激でさらに大腸が動いて、トイレに行きたくなる。これを利用して、毎朝、排便する習慣をつけることが、もっとも合理的です。

 

女性ホルモンや加齢で

また、女性は、卵巣から分泌されるプロゲステロンというホルモンが、胃腸の運動を低下させることから、その分泌が止まる月経中以外は便秘がちの傾向に。なかには、月経のときしか便が出ない人もいます。妊娠中は4ヵ月過ぎるとプロゲステロンが分泌されなくなるため、便秘が解消しますが、その後胎児に直腸が圧迫されて、また便秘がちに。産後は、母乳をあげるため、水分不足で便秘になる人が少なくありません。

閉経後も、便秘になりやすくなります。また、日ごろから腹筋を使うことが少ない上に、妊娠や出産を経て、骨盤の底を支える筋肉や腹筋が弱くなってくると、これも便秘の原因になります。

 

決め手は食事

予防法は、3食きちんと食べて、動いて、水分をしっかりとることです。女性は水分をあまり取らない傾向がありますが、とくに大腸がもっとも活発な就寝中は、コップ2杯分の水分が排出されるといいます。夕食時から夜寝るまでに、その分くらいの水分は補っておく必要があります。

便秘解消には、和食が1番です。ご飯に雑穀類をまぜて食べていた昔の日本人は、1日平均22cの食物繊維をとっていました。1日20c程度の食物繊維を食べるためには、主食のお米がカギです。7分つき程度のお米や白米に玄米をまぜて食べると、14〜20cはとれます。豆類やいも類、きのこ類、果物、海藻類など、食物繊維の多い食べ物を意識的にとりましょう。

肉や脂肪分の多い食事ばかりでは、大腸のなかに謙気性菌などの悪玉菌が増えてしまいます。これは神経毒で、腸の働きを悪くします。一方、ヨーグルトなどに含まれるビフィズス菌は、悪玉菌の増殖を抑える役割があります。とはいえ、ヨーグルトの種類は多く、その培養菌はさまざま。いろいろ試して、自分に合うものを探しましょう。

よくかむと、脳を刺激して消化液がよく出るので、食べ物がこなれて快便につながります。また、腸の働きはストレスの影響を受けやすいため、生活は規則正しく、睡眠を十分とりましょう。

 

がんこな便秘に悩む人

がんこな便秘に悩む人は、誤った治療法をしていないか、思い返してみてください。生野菜ばかり食べても食物繊維はあまりとれません(300c食べて10c程度)。便秘薬やお茶、薬草などを常用し、便秘を悪化させていませんか。

旅先で生活環境や食事がかわり一時的に便秘になることもありますが、同時に酔い止めやせき止めなどの薬で、自律神経の働きが鈍くなって、いっそう便秘になることもあります。環境の変化などによる「急性型」の便秘は原因が取り除かれると、ほとんど改善されます。気にしないことも大切です。

 

便秘薬や薬草を使うとき

一口に便秘といっても、症状も理由もさまざまです。市販の下剤を使うときは、成分をよく見て症状によって使い分けないと、とんでもないことになります。硬い便の人には、鉱物の含まれているミネラルウォーターも効果があります。「にがり」や「センナマツ」などは、頼りすぎると、量を増やすことになりかねません。乱用せず、習慣にならないように注意しましょう。断食もダイエットといっしょで、便秘の解消にはなりません。

 「宿便」は、便秘症の人の大腸のひだのすき間の「部屋」に残る便のことをいいます。これが腸内の粘液分泌を妨げ、腸の流れが悪くなる場合があります。腸検査の前の下剤の投与で宿便がきれいになくなり、2ヵ月間便秘が解消したという人もいます。がんこな便秘に悩む人は、「宿便をとってみたい」と医師に相談してみるのもいいでしょう。

 

しかし、これも腸にポリープなどがないことが前提です。少し前から徐々に便秘がちになり、悪化してきた人は、大腸がん検査をしてみることをお勧めします。
標準サイズの文字がここにはいります。

便秘との戦いをされている患者さんの闘病記    著者 O・Tさん

便秘との戦い(総集編)

私が生駒胃腸科肛門科診療所に平成15年8月6日に訪問し、稲次先生に診察を仰ぎ9月10日に内視鏡検査を行うことに決定、自分の体質にもよりますが、長い戦いの始まりになるとは夢にも思いませんでした。

 内視鏡検査の結果は異常無しとのことで少しは安心しましたが、問題点として薬漬けの体を如何に早く正常に戻すかが大きな課題であり不安が先走りました。

 過去の長期にわたる便秘による排便の影響で直腸粘膜脱症候群の病名を頂戴しこれからの便秘対策と合わせ一日一日と快方に向かう為のコンセプトが増田先生との出会いがなければ今日の私はありません。良き先生に巡り会えた喜びを噛み締めながら紙面を借りてお礼申し上げます。

 今までの記録は“いこしん通信”の紙面に5回に別けて掲載しましたが、途中から読まれた患者様並びに最初から読まれていた患者様に対して、もう少し解り易くお話しを申し上げ便秘にお悩みの皆様にお役になればと思い筆をとります。

 私は昭和七年生まれで71才ですが、今までの人生では大病もなく過ごして参りましたが、強いて言えば整腸には弱く下痢軟便等に悩んでおりました。

 平成15年3月に前立腺肥大の外科手術を行い入院中は後述の薬のほか下剤を服用し排便は浣腸に頼る生活でした。

 毎日(一日三回一回の量)服用している薬で常備薬は、胆汁の分泌促進・肝炎の分泌促進・胃酸の分泌抑制・血圧降下剤・消化促進剤等々 錠剤六錠顆粒一剤。

 更に便秘関係には重酸化マグネシウム・大建中湯・手術中には下剤のソルドールE錠・便通が二〜三日不能であればその都度服用するラキソベロン液一日一回30ml以上のような多量の薬乱用の形で服用し、副作用が起きても当たり前として聞き流していました。

 便秘との戦いは次のような予期せぬ事態が発生・下剤を常用かすることにより薬に依存・便通が無意識に起き下痢状の便の排出が続き、薬なくしての排便は考えられなくなったことです。

 手術後常備薬と合わせソルドールE2錠を夜服用、就寝前には浣腸をすませ排便、一日が終了。ようやく待ちにまった退院に前夜すべて完了と思っていましたが。排便時の力みがたたり粘膜の裂傷、一番恐れていた多量の出血により3月一杯まで入院延長落胆の十日間でした。潜血反応+3のまま退院。

 その後4月一杯までは潜血反応を見ながら安全な方法としてレシカルボン座薬を挿入し排便を行う日々が多く、何もかも順調ではなく願望であった薬を使用しないで排便が如何に可能かどうか試行錯誤の日々でした。

 5月に入り所謂“ウサギの糞”に悩まされラキソベロン液の助けを借りることになりこのことがこれからの苦労の始まりとは思いませんでした。

 ご存じのようにラキソベロン液は無い視鏡検査の折に腸の洗浄に使用するもので非常に強力な薬剤です。一瓶もあれば月に一度の使用で十ヶ月位は使用できるものを私は僅か4日間で使用、それも検査を受ける前後迄の使用であるので胃腸障害があっても不思議ではありません。

 そのお陰で遠出の場合は紙オムツのお世話にもなりさらに“股づれ”の経験ができ苦笑いです。

 “いこしん通信”第4号に掲載しました記事ですが自分なりに貴重な経験と下剤等の関連・薬剤離れを考えて記録することが“ウンチ戦争”に勝つことであると考え次の項目を記録することにしました。

 一 下剤の服用

    ソルドールE錠 服用時間毎夜11時

    ラキソベロン液 服用時間午後1時

    量       当分の間30滴

    時系列により量を少なくする  15滴が大人の一回分

二 便の内容

   硬さ 柔らかさ 下痢便 大きさ 太さ 一日の回数 色具合

三 レシカルボン座薬

    挿入時間 一日の挿入回数 挿入から排便までの時間 

挿入後歩くことが更に効果的

 四 排便時の間隔

    直腸肛門の締り具合と便秘薬下剤の効果の度合い

    人為的には難しい

 この治療記録は月間集計を行い現在も参考資料としてご指導頂いております。

 現在までの日々の記録は収録し増田先生に一覧していただき、更に検証してご指導頂いております。一部分については診療所のホームページに記載しておりますのでご参考にして下さい。

 尚、個々の資料については多くなり掲載をしませんので、必要の方は増田先生までお申し出下さい。

 8月一杯で粘膜の治癒の結果、潜血±0になり主治医より胃腸の検査を行い問題が無ければ薬剤投与の改善に取り組む必要があるので稲次先生を紹介して頂き診察を仰いだ次第です。

 便秘改善に実際に取り組んだのは内視鏡検査から九日後の9月19日、増田先生の診察から以降になります。

 診療所に持参したのは今までの“ウンチ日記”の資料並びに手術後の治療経過と薬剤投与について申し上げ、そのあと増田先生の問診により特に胃腸の機能仕組み等詳しい説明を受けました。その段階での第一印象は薬離れと便秘のリズムが果たして取り戻せて早期回復が100%近いものが可能なのかどうか半信半疑でありました。

 治療の第一段階が下剤(ラキソベロン液)の投薬量の縮小から始め約四十日間で完全に断絶、12月に入り同じく下剤(ソルドールE錠)を完全に断ちました。その間の排便は下痢便から少し硬い軟便に変わり排便には(レシカルボン座薬)の挿入が多くなりましたが、自然排便も多くなり効果があったのではないかと思いました。

 その間は

一 腹筋運動とお腹のマッサージ

二 繊維質の多い食事

三 ウオーキング 朝晩 延べ4km 肛門に近い筋肉に力を入れて歩く訓練をする

 日課として毎日実行するように心がけておりますがなかなか考えているようには行きませんが、誰のためではなく自分自身の為と思い頑張る以外はありません。

 平成15年12月末には手術前の薬の投与に主治医からのマグネシウムを増田先生処方(マグラックス330mgに変更)のものに切り替え新年のスタート継続治癒の始まりです。

 増田先生主催の市民講座で「便秘」の話の中に医学的な定義「便秘とは」を読み自分なりに理解をするのですが、さて自分の体でありながら「普段は食らって出して」がなんら考えずに機能が働き生活に異常がないことが不思議なことのように思えます。やはり体の中に不安があるのでしょうか。

 毎日、投薬排便等が同じように繰り返され、標準化し変化させることが時と場合により変化してくれません。今までの経験から人間の体は生身であり生活環境外部の変化に順応性・ストレス等による様々なタイプの便秘が考えられ薬も夫々の体質により処方され、食事の改善も変える必要があろうかと思います。

 次に掲載した月度集計について説明をします。

排便 月度合計数 自然排便を含む

ラキソベロン液 大人使用量 15滴

       約1ml 一瓶で十日分 当初は30滴飲んだ 11月に中止

ソルドールE錠 一錠十二mg 一日2錠 1月に服用中止

大建中湯    一日三回 現在も服用

マグラックス  一日三回330mgX6 10月

        一日三回330mgX3 11月以降

重酸化マグネシウム 一日1.5g 12月まで一ヶ月45gそれ以降は一ヶ月15g

 

マグラックス

重酸化

マグネシウム

大建中湯

ソルドールE

120g

ラキソベロン液

レシカルボン

座薬

自然排便

排便

 

 

45.0g

750g

720mg

22.6ml

11

 

64

6月

 

46.8g

775g

744mg

15.8ml

17

39

8月

46.9g

46.5g

775g

744mg

9.24ml

25

25

50

10月

30.9g

35.0g

775g

312mg

26

50

76

12月

30.9g

15.0g

775g

24

32

56

3月

30.9g

15.0g

775g

16

31

49

5月



この表は便秘薬・下剤別に別けてありますが課題は下剤をやめる時期、下剤を飲んだから直ぐに効果が出るとはかぎりません。腹痛を我慢しながら思うようには行かない次のことを考えながらの決断でした。

 お陰さまで手術前の投薬に戻り増田先生に感謝申し上げる次第です。

 最後になりますが、日常生活で行ってきたもの

毎日の運動

一 軽い散歩(3〜40分で約2km〜2.5km)を一日に二回程度散歩をしたら腰部のマッサージと腹筋を考えてお腹を膨らます運動をする

二 入浴時に軽く腰・腹をマッサージする。

三 目覚めの時や、就寝時に布団の中で両脚を上げ下げし頭を持ち上げV字型運動を行う。一回に10回程度10秒程度止める。

四 オナラを出す努力をする。薬剤の影響下どうか分かりませんが、多く出るときは腸の活発化による便意が感じられ蠕動の促進に効果があるように思う。

食事の留意点

一 繊維質の多い物を食べる。私は食間に植物繊維たっぷりの小麦外皮(ケロッグ製オールブラン)にミルクを入れ食べる。

二 朝食に自家製のヨーグルト(蜂蜜を入れると良いように思う)

三 トロ芋の汁を食べる。(ほとんど毎日)

四 バナナ・リンゴのジュース(ミルクをベースにする)

普段に心掛けていること

一 余りクヨクヨしない

二 いつも不安であるが、自信を持って対応する努力をする。

三 特に排便等は出来れば自然に排出するように努力し、待つことが大切である。

四 何事にも限らず焦らずに自分のペースで自分に合ったことを実行する。

五 毎日の行動の結果を参考にすることは大切であるが、あまり真剣には考えず、自分流に大らかな気持ちをもって対処する。

 手術後14ヶ月を過ぎましたが、何とか便秘ではない人生を送る自信が湧いてきたのも先生のお陰と深く感謝する次第です。
あといつまで続くか分かりませんが先生に甘えて完治に努力したいと思います。

 皆様共々今後のご多幸を祈りつつ有り難うございました。