Mystery Tour


『夜歩く』 横溝正史 角川文庫
 中学生の時にはじめて読み、正直「すごいなあ!」と思いました。その後、このトリックはクリスティのある小説と同じということが分かりましたが、それでも初めて読んだときの印象が消えずに、これが横溝作品で一番好きになっています。
魅力ある謎やトリック  ★★★★★
意外な結末  ★★★★★
小説としての面白さ  ★★★★
登場人物のキャラ  ★★★★★
読後の余韻  ★★★★★


『火刑法廷』 ジョン・ディクソン・カー ハヤカワ文庫
 遅まきながら、最近読みました。カーは私の好きな作家です。それに、この作品は、私の好きな推理小説作家の一人である有栖川有栖さんや、森博嗣さんの評価もとても高く、楽しみにしていました。でも「?」という感じが正直なところです。というのは、私のまさに「誤読」だと思うのですが、「ええっっっ?これって、そもそも殺人起きてる???」という印象で、「それなのになんで、あんた推理しちゃうのよ?」と探偵役につっこみをいれてしまいそうだったからです。その意味で、なんかメタミステリーのような印象です。
魅力ある謎やトリック  ★★★★
意外な結末  ★★★
小説としての面白さ  ★★★★★
登場人物のキャラ  ★★★
読後の余韻  ★★★


『オリエント急行殺人事件』 アガサ・クリスティ ハヤカワ文庫
 この小説の雰囲気が大好きで、何回もヘンに読み返しています。翻訳本で読み、映画でも見て、イギリスへ行ったときには雰囲気を味わおうと原著で読みと、いろいろしています。なんで、そこまでひかれるのだろう?
魅力ある謎やトリック  ★★★★
意外な結末  ★★★★★
小説としての面白さ  ★★★★★
登場人物のキャラ  ★★★★
読後の余韻  ★★★★★


『Yの悲劇』 エラリー・クイーン 創元推理文庫
 「ふふふ」。私は推理小説の解説が大嫌いです。小学生のとき私は、お小遣いをもらい、大人の推理小説をと思って、これを買いました。楽しみにしながら、ワクワクして、ちょっと解説を...。が〜ん。犯人が誰だか書かれているではありませんか。「この、どあほう!」。それ以来、決して、解説から読むことはなくなりました。そんなことがなければ、もっと、この作品は好きになっていたでしょう。だって面白いですよ。犯人分かっても。
魅力ある謎やトリック  ★★★★
意外な結末  ★★★★★
小説としての面白さ  ★★★★★
登場人物のキャラ  ★★★★
読後の余韻  ★★★★


『オランダ靴の秘密』 エラリー・クイーン ハヤカワ文庫
 『Yの悲劇』で、それこそ悲劇的な(喜劇的な?)出会いを果たしてしまったエラリー。その後、なかなか、関係は修復に向かいませんでした。それが、一転して、やはり「良いなあ」と思えるようになったのは、この作品のおかげです。その後、『Xの悲劇』『ローマ帽子の秘密』『キリシャ棺の秘密』『エジプト十字架の秘密』とエラリーが好きになっていきました(よかった)。それでも、エラリー・クイーンが格好良すぎないかという、ほとんどイチャモンのような文句をつけていましたが。
魅力ある謎やトリック  ★★★★★
意外な結末  ★★★★★
小説としての面白さ  ★★★★★
登場人物のキャラ  ★★★★
読後の余韻  ★★★★


『占星術殺人事件』 島田荘司 講談社文庫
 この作品と出会ったのは、大学の最終学年のときです。当時、私は大学院に行くこともすでに決定し、けっこう時間がありました。大学時代は、社会学の本、現代思想の本、さらにはマルクスやヘーゲルも読みあさっていました。シェイクスピアの戯曲も小田島雄志さんの翻訳で笑いながら大学時代にほとんど読み(小田島雄志さんの翻訳は面白いですよ)、ドストエフスキーも大好きでした。でも高校時代まであんなに好きだったはずの推理小説は大学時代ご無沙汰でした。「日本の推理小説界は、もうダメだね」と分かったようなアホなことを言ってました(この時のホーズはグラスを片手に、目を斜め45度下に向けて言ってください)。その時に出会ったのが、これです。「ひまだから、ちょっと日本の推理小説も久しぶりに読んでみるか」と思い読み始め、びっくりしました。同時に、当然ですが、自分がどれだけ分かってないのか痛感しました。「日本の推理小説おそるべし」。それ以来、そう思うようになったのですが、ほどなくして綾辻行人さんの『十角館の殺人』が出版され、新本格の時代が到来し、私はまた嬉しい驚きを体験することになります。
魅力ある謎やトリック  ★★★★
意外な結末  ★★★★
小説としての面白さ  ★★★★
登場人物のキャラ  ★★★★★
読後の余韻  ★★★★


『斜め屋敷の犯罪』 島田荘司 講談社文庫
 さきほどの『占星術殺人事件』以来、島田荘司という人の名前が私の記憶に深く残りました。『占星術殺人事件』を読み終わると、すぐに、島田荘司さんの本を探しました。そして手に入れたのが、これです。期待は裏切られることなく、ほとんど一気に読んでしまいました。名探偵・御手洗潔は、まさに日本のホームズではないでしょうか。
魅力ある謎やトリック  ★★★★★
意外な結末  ★★★★
小説としての面白さ  ★★★★★
登場人物のキャラ  ★★★★★
読後の余韻  ★★★★


『月光ゲーム―Yの悲劇’88 』 有栖川有栖 創元推理文庫
 このホームページでも何度か言っていますが、有栖川有栖さんは私の好きな推理小説作家の一人です。この人の作品が好きなのは、魅惑的な謎を提示し、それが救いようのない形で解決されるのではなく、どこかほっとできる感じで解決されるところにあります。読んでいて、良い意味での安心感があります。他に、学生アリスシリーズでは『孤島パズル』も好きです。
魅力ある謎やトリック  ★★★★
意外な結末  ★★★
小説としての面白さ  ★★★★
登場人物のキャラ  ★★★★
読後の余韻  ★★★★


『マレー鉄道の謎』 有栖川有栖 講談社文庫
 ファンの方には、よけいな説明ですが、有栖川有栖さんには大きく二つのシリーズがあります。一つは学生アリスシリーズで、こちらの探偵役は江神部長です。そしてもう一つが、作家アリスシリーズで、こちらの探偵役は火村英生です。火村英生が探偵役の方は、この『マレー鉄道の謎』が一番好きです。初めて、有栖川さんの作品を読んだのは『ダリの繭』で、次が『海のある奈良に死す』でした。読後感としては、謎は面白いけど、「?」という感じでした。実は今も、その印象はあったりします。ただ、それが有栖川さんの魅力かなと思い始めているのですが...。そういう意味で、『マレー鉄道の謎』も「?」というトリックもありましたが、まあ、それはそれとして。他にも『46番目の密室』『スイス時計の謎』もお薦めですよ。
魅力ある謎やトリック  ★★★★
意外な結末  ★★★
小説としての面白さ  ★★★★
登場人物のキャラ  ★★★★
読後の余韻  ★★★★


『ある閉ざされた雪の山荘で』 東野圭吾 講談社文庫
 東野圭吾さんの作品は、いくつか読ませて頂いたことがあります。その都度、思うことなのですが、「おいおい、それは反則だろ?」ということです。その「反則だろ」感が東野さんの面白さだと思います。それは、ミステリーを「ちょっとズラす」といった感じでしょうか。いつも行っている美容院の人が薦めてくれた『悪意』を今、注文中です。
魅力ある謎やトリック  ★★★★
意外な結末  ★★★
小説としての面白さ  ★★★★
登場人物のキャラ  ★★★
読後の余韻  ★★★★


『QED 百人一首の呪』 高田崇史 講談社ノベルズ
 私は日本史や民俗学も好きです。ベタだと言われようが、司馬遼太郎さんは好きな作家の一人です。この好きな日本史と民俗学を、好きな推理小説とリンクさせてくれているのが、高田崇史さんです。『百人一首の呪』以来、『六歌仙の暗号』『ベイカー街の問題』『東照宮の怨』『式の密室』『竹取伝説』『龍馬暗殺』『鎌倉の闇』『鬼の城伝説』、ずっとファンで追いかけています。タタルさんは良いですよ。
魅力ある謎やトリック  ★★★★★
意外な結末  ★★★
小説としての面白さ  ★★★★
登場人物のキャラ  ★★★★
読後の余韻  ★★★★


『邪馬台国はどこですか?』 鯨統一郎 創元推理文庫
 日本史と推理小説とリンクさせてくれているという意味で、最近では、鯨さんの作品ははずせません。高田崇史さんの感じとはまた違った感じで面白いです。『九つの殺人メルヘン』『金閣寺に密室』『すべての美人は名探偵である』『新・世界の七不思議』を読みましたが、結局、この作品が一番、私は好きです。
魅力ある謎やトリック  ★★★★
意外な結末  ★★★★
小説としての面白さ  ★★★★
登場人物のキャラ  ★★★
読後の余韻  ★★★★


『猿丸幻視行』 井沢元彦 講談社文庫
 日本史と推理小説とリンクさせてくれている関連です。そうなると、井沢さんの作品群もはずせません。『六歌仙暗殺考』『ダビデの星の暗号』『義経幻殺録』『義経はここにいる』『GEN―『源氏物語』秘録』も読みました。面白かったです。
魅力ある謎やトリック  ★★★★
意外な結末  ★★★
小説としての面白さ  ★★★★
登場人物のキャラ  ★★★
読後の余韻  ★★★★


『凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉』 北森鴻 新潮文庫
 民俗学者・蓮丈那智と、その助手・内藤三國が活躍するシリーズです。内藤三國に対して、蓮丈那智が「Aマイナス」「Bプラス」といったりする場面で、私が通っていた大学院の女性の先輩を思い出します。私が大学院に入り立てで右も左も分からなかった頃、「この資料はどこにあるのですか?」と当時大学院の助手をしていたその先輩にたずねたところ、「それを探すのが、あなたの仕事でしょう?」と蓮丈那智ばりに、突きさすようなまなざしで言われました。「ひ〜〜。なんで、そんな怖えんだよ...」と思い、できるだけ自分の力でタフに研究するようになりました。今でも、その先輩の前に行くと、ちょっとだけびびったりします(内緒ですよ)。続編の『触仏神』も面白かったです。
魅力ある謎やトリック  ★★★
意外な結末  ★★★
小説としての面白さ  ★★★★
登場人物のキャラ  ★★★★
読後の余韻  ★★★★


『姑獲鳥の夏』 京極夏彦 講談社文庫
 「この世には不思議なことなど何もないのだよ・・・」。格好いいなあ。京極堂・中禅寺秋彦。それに榎木津礼二郎もいいなあ。関口くんもなくてはならないキャラだし。でも僕ならこう言うだろうな(ファンの方、ごめんなさい)。「この世は不思議に満ちている。だが、それは愛(かな)しむべきもので、憑かれるものではない」と(決めゼリフとしては長えな...)。とにかく、この作品で、日本の推理小説はターニングポイントを迎えたことはたしか。
魅力ある謎やトリック  ★★★★
意外な結末  ★★★
小説としての面白さ  ★★★★
登場人物のキャラ  ★★★★★
読後の余韻  ★★★★