
「フィールドワーキング・ホリデー」は、僕の好きな推理小説作家の一人である有栖川有栖さんの『マレー鉄道の謎』(講談社ノベルズ)に出てきた言葉です。
観光社会学を研究する者にとって、自分の置かれた状況をとても的確に表しているような言葉だと思い、引用させて頂きました。
観光社会学を研究する者は、観光地へ調査・フィールドワークしに行きます。「いいね。仕事で遊びに行けて」とよく言われますが、仕事場で仕事するのと、観光地で仕事(調査)するのとどちらがいいのでしょうか?とそんなことを言う人に言ってやりたい時もあります。
しかし、そう言ってしまったら、面白くないのではないでしょうか。むしろ、こう言うべきなのでしょう。「仕事/遊び」「調査(フィールドワーク)/観光」、そんな区分そのものをぶっつぶし、「仕事=遊び」「調査(フィールドワーク)=観光」、そうしたあり方を僕たち観光社会学を研究する者は目指しているのだと。
近代社会において「仕事/遊び」「調査(フィールドワーク)/観光」といった区分そのものを成り立たせている、その社会的根拠こそを、社会学者たる限り自省的(リフレクシブ)に問い直すべきではないでしょうか?
ちょっと熱くなってしまいました。そんなこと言って、実は観光が好きなだけだったりするんですよ。
●香港