The Bone Collector

公開第1週の興行収入が、2位「House on Haunted Hill」を倍引き離してダントツのトップだった「全米ナンバー1映画」の一つです。
ニューヨークのタクシーの中で、ただ1台乗ってはいけない車がある、という宣伝文句。タクシードライバーが連続殺人鬼「ボーン・コレクター」で、それを捜査の途中の事故で半身不随になった捜査官が、たまたま死体の一つを調査した女性警官を自分の代わりに使って追いかける、というストーリーです。
死体の近くにいつも謎のメッセージを残す犯人に対し、後手後手に回りながらも、捜査官が安楽椅子探偵となって切れ味のある謎解きを見せます。死体がいつも猟奇的な殺され方で発見されるので、どんな殺され方をされるのかも見所(表現に制約があると思われる中で、いい効果を出したと思います)ですが、何よりも話を引っ張っていくのは、悲惨な現場に入って行かされる女性警官と、寝たきりの捜査官との緊張感ある関係です。
連続殺人ものとして、特に目新しさは感じないです。できばえが悪いとも思わないですが、これが全米ナンバー1なのかなあ、というのが正直な印象でした。この前の週の1位が、ホラー物のリメイク「House on Haunted Hill」だったことと合わせると、ひょっとしたらアメリカ社会は何か病んでいるのではないか、と勘ぐってしまいます。見終わった後は、是非ともタクシーで帰りましょう。
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