建物の構造設計により決まった形態・仕様、(場合によっては施工方法も)を正確に施工者に伝え、実際の建物にそれらを反映することができるような設計図書を作ることである。
構造に関して言えば、従来は、木造の構造は施工者任せということが多かった。
しかし、住宅の形態の変化が進み、従来の構法では対応しきれない場合もでてきた現代においては、設計者が構造についても指示しなければならないはずだ。
法改正によっても、金物のつける位置、大きさ、付け方など、大工職人や工務店が知識をもっていないことが増えてきている。
そうした時代の流れをふまえると、木造でも、伏図・軸組図だけでなく、構造に関する項目を図面上で明確に指示し、施工者に伝わるようにしなければならない。
やり方は、国土交通省告示の内容をそのまま指示する仕様規定的なものから、許容応力度計算を行って、その結果を詳細に指示する方法まで様々ある。
いずれにしても、構造・設備等の各性能を担保できるように施工者(職人等)に指示された、設計図書が要求される時代が来つつあるといえる。