木構造建築研究所 田原

各階の床面積を考慮した必要耐力の算出法(精算法)

必要耐力Qrは下表に示す値に床面積を乗じて求めることもできる。

なお、著しく軟弱な地盤の場合はQrを1.5倍割増す。

床面積あたりの必要耐力
 軽い建物重い建物非常に重い建物
平屋建 0.28×Z0.40×Z0.64×Z
2階建2階0.28×K2×Z0.40×K2×Z0.64×K2×Z
1階0.72×K1×Z0.92×K1×Z1.22×K1×Z
3階建3階0.28×K6×Z0.40×K6×Z0.64×K6×Z
2階0.72×K4×K5×Z0.92×K4×K5×Z1.22×K4×K5×Z
1階1.16×K3×Z1.44×K3×Z1.80×K3×Z
Z:地域係数

K1〜K6は下表により算出する。

K1〜K6の算出式
 軽い建物・重い建物の場合非常に重い建物の場合
K10.40+0.60×Rf10.53+0.47×Rf1
K21.19+0.11/Rf11.06+0.15/Rf1
K3(0.25+0.75×Rf1)×(0.65+0.35×Rf2)(0.36+0.0.64×Rf1)×(0.68+0.32×Rf2)
K40.40+0.60×Rf20.53+0.47×Rf2
K51.03+0.10/Rf1+0.08/Rf20.98+0.10/Rf1+0.05/Rf2
K61.23+0.10/Rf1+0.23/Rf21.04+0.13/Rf1+0.24/Rf2

但し、、立地条件・建物形態等により、積雪重量の補正、建物の幅が狭い場合の補正、混構造の木造部の診断の場合の割増を考慮する。

積雪重量の補正

多雪地域の場合、積雪量に応じた積雪重量を床面積あたりの必要耐力に追加する。

積雪量1m2m
割増量(kN/m2)0.26Z直線補完0.52Z

建物の幅が狭い場合の補正

いずれかの階の短辺の長さが6.0m未満の場合はその階を除く下の全ての階の必要耐力に下表の割増係数を乗じた値とする。但し、複数の階が6m未満の場合は割増係数の大きい方を用いるものとする。(多雪地域については積雪重量を加算後の必要耐力に対して適用する。)

短辺の長さ4.0m未満4.0m以上6.0m未満6.0m以上
割増係数1.31.151.0

混構造の木造部の診断の場合の割増

1階がRC造又は鉄骨造の混構造建物の木造部を診断する場合は木造建物の場合の必要耐力を1.2倍する。

©2004, tahara architects. last modified 2004/08/18