この背割り面で乾燥収縮の度合いによっては、背割り幅が表面で10mmを越えるものもあり、そこへラグスクリュー呼び径12(左写真)やM12六角ボルト(右写真)が取り付くのだが、そのボルトの胴径は実寸で約10.5mm程度である。
このような場合、下図左に示すような設置となり、一番応力のかかる柱表面で接触抵抗する木材部がないため(下図右)、背割りに沿って滑ってしまい、初期剛性が得られないことは、当り前のように考えられるのだが、それを理解している人は非常に少ないといえる。
これは、研究分野の人達は「そんなことは当たり前だ。」と言われるかもしれないが、設計者や施工者は、言われれば「なるほどそうだよな。」と同意するかもしれないが、そこまで監理に気を使って施工をチェックしている人は非常に少ないと思われる。