No.39 ちるどれんシアター

2005年4月
大阪市旭区の空中に浮く部屋がある子供の教育施設(木造2階建て)
→→ 子どもセンターあさひ(NPO)
意匠設計UNIT聚
構造設計木構造建築研究所 田原(担当: 中尾)
施工者 株式会社 広建

大阪市旭区内において計画された、このような木造の子供の教育施設は珍しく、また木造でスパン3間を飛ばすということは恐らく大阪府下においても類を見ない教育施設である。



この様な建物の構造体を国産材等を利用し、集成材を用いないで構築することは例の少ない事と思われる。

「阪神・淡路大震災」と同等の震度7クラスが想定される上町断層の地震に対しても、「大破」程度の被害で「倒壊」はしない性能を確保している。



木造の床梁で、スパン三間という長さを安全に飛ばそうと思えば、かなり工夫が必要となる。

これに対して、今回は2階の床梁に大きな丸太梁と一体となった水平構面を計画し、複合構造体で応力処理し、たわみを小さくする工夫をしている。



この空中に浮ぶような管理事務室(赤い壁の部分)は、本来ならば誰も発想しないものであり、恐らく世界でも例を見ない形態である。

UNIT聚の計画において、この形態にしたいとの提案が有り、これを実現する為、パネルで箱を構成し、かつ、その接合部をホールダウン金物等で固めて応力の処理を行なった。



 ©Tahara Architect & Associates, 2005