意匠設計 | : | 椎原総合設計 |
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構造設計 | : | 木構造建築研究所 田原(担当: 村田, 江見) |
施工者 | : | 日新工営 |
この建物は、伝統構法を生かした玄関ホールのゾーンと、近代的な構造技術を用いた集会室部分の2つに別れている。
これを作る過程においては、ここでは語り尽くせないほどの苦労があり、それは設計者・施工者・職人のそれぞれの人々が共に金額以上の時間と労力を費やし、できあがったもので、その結果、このような素晴らしい出来栄えとなったのである。
玄関ホールの空間は、伝統的構法である貫構造を応用して、清水の舞台のような立体貫構造を構成して、約5mのスパンを小径材(南部アカマツの貫)のみで飛ばしている。
この空間の構成は、木構造建築研究所 田原より構造デザインの提案であり、採用されたものである。清水の舞台のような立体架構は、斜面にあれば柱のように鉛直荷重だけ支えているように見えるが、このような使い方をすれば、梁にもなるし、壁にもなるのである。
また、片持ち階段は、伝統構法の大斗組の応用であり、木組みの現代構造による新しい使い方でもあると思われる。