この建物は、2階部分を片持ち式で持ち出している点と、V型筋かいに構造特徴がある。
片持ち式の部分は、構造性能と経済性を天秤に掛けて、途中の1.37mまでをRCで持ち出し、先端部は木造で1.36m持ち出すことで強度を確保しながら軽量化して、計2.73m持ち出している。
この提案も、構造設計者よりのものであり、構造技術が意匠デザインを現実化するものであることがわかる。
V型筋かいはX型の貫筋かいをベースにし、中央部で引張と圧縮がぶつかり合い、その力を貫とボルトで処理することにより、V字の中央窓からの展望がひらけ、開放的な空間とすることが出来たのである。