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10月23日に起きた新潟・中越地震 その3


今回の地震の被害に遭われた人を代弁してここで述べたいと思う。 国や行政に対し、今回の地震で被災された方は、必ずいつかは思うであろう。

「何の為に家を建てたのか? また、この家を建てた関係者はこの状態に対し何と思っているのだろう? 建築の申請書をもらって、これで家が建てられると喜んだあの時の審査した役人はこの被害を見てどう思っているのだろう? こんなに大きな被害を受けた住宅を見て、国の建築行政関係者は当たり前と思っているのだろうか? いったい自分の家の希望する安全は誰が叶えてくれるのだろう? 隣の家と内の家の被害の差はなんなのか?」

と言った疑問が被災者より出た場合、きちんと回答できる関係者は本当にいるのであろうか?疑問に思える。 また、この様なことを真剣に考える建築関係者は、0.1%未満と言っても良い。

建築行政、検査関係者、建築関係者は、「自分の仕事が人の命を預かったものである。」といった職能意識を持って取り組んでいた人が、いったいいくらいたのであろうか? もう一度、胸に刻んで仕事に向かってほしいものである。

この新潟・中越で起きた事は、日本国中で今すぐにでも、起こりうることであり、誰の身にも降りかかることである。
その為にも、悲しまない対策を一刻も早く取って欲しいと切に願う。

その対策は、本当にやろうと思えば出来る事であり、新車を買う事を控えたり、貯金が減ることを恐れたりしないで思い切ってやって欲しいのだが、生活向上における欲望と将来の不安からその様な対策に出費する気持ちは起こらないであろうが...


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©Tahara Architect & Associates, 2004