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建築とは、人の命を守ものでは?(その2)



その1で述べた通り、木造住宅の安全とは人命に関わることであり、それなりの訓練期間を経た技術者(建築士)でなければなかなか難しいと思われる。

そこで、当方が考える木造住宅における設計訓練期間として下記の通りであれば問題が発生しにくいと思われるので参考にしてほしい。


基本年時間

10h×300日× 1年= 3000h(車の運転に例えると、助手席に乗ってるだけ)

10h×300日× 5年= 15000h(教習所で発進と停止を教官の下で運転できる)

10h×300日×10年= 30000h(路上教習を教官の下で運転できる)

10h×300日×15年= 45000h(一般道を法定速度を守りながら運転できる)

10h×300日×20年= 60000h(高速道路からオフロードまで運転できる)

10h×300日×25年= 75000h(新しい運転技術を開発し、運転できる)

10h×300日×30年= 90000h(自分で新しい道路を作り、自由に運転できる)

10h×300日×35年=105000h(後進の指導のため、運転技術の指導にあたる)

10h×300日×40年=120000h(能力が維持できているようであれば、続ける)

10h×300日×45年=135000h(そろそろ引退を考える)


上記の運転技術を木造住宅の設計技術と置き換えればわかってもらえると思うが、世の中で行われている木造住宅の設計では、実務経験年数の少ない建築士がアクロバットな運転や、発進と停止がやっと出来るような技術で、立体交差となった複雑な大都市の高速道路を運転しているような人が少なからずいる。

本当の意味の安全を考えた場合は、資格+実務経験年数で命に関わるような建築物の設計を行う制度にしなければと思う。

このことは、木造住宅の持っている特性(構造技術者が不在でも設計が完了できるシステムである建築基準法)によるもので、一般の国民がこの事実を理解した場合、どんな意見が出るか・・・・


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 ©Tahara Architect & Associates, 2004